リハビリテーションと私の軌跡

日々の臨床のキロク

リハビリテーション

歩行における支持基底面と重心の関係性

歩行において、下肢の支持性の低下に注目してアプローチを進める機会が多くあります。その際、評価として用いるのは片脚立位時間やその際の姿勢制御、バランス反応の観察が多いのではないでしょうか。本日はその中から療法士が下肢の支持性の評価や支持性を…

QOLの向上とは?

療法士の方であればQOL(生活の質)をテーマにしたグループワークやセミナーに参加されたことが一度はあるのではないでしょうか。 「QOLを向上させるために私たち療法士が考え、できることは何なのだろうか?」といわれた時、皆さんだったらどう考えますか?…

【姿勢の評価】背臥位【第1回】

本日からは、評価の基本ともいえる各姿勢の特性についてまとめていこうと思います。まずは背臥位です。 背臥位は、身体の各部位が常にベッドや床のような支持面に支えられているため、安楽かつ非常に安定しているということが理想的です。それに加えて、背臥…

回復期リハビリテーション病棟のジレンマ

回復期リハビリテーション病棟(以下、回リハ病棟)では全国的に病床数及び提供単位数の拡充が進み、量的評価のみならず質的評価を問われるようになりました。具体的には回復期リハビリテーション病棟入院料1~6の算定に定められた基準にあるように、リハビ…

治療の最重要要素(ハンドリング)

私たち療法士は、患者さま・利用者さまの身体に直接触れて治療することができます。患者さま・利用者さまの多くは、以前は何気なく日常生活を送っていました。しかし、疾患は問わず急激な身体状態が変化してしまうと、その変化に慣れるまでの時間的猶予は全…

障害受容

障害受容とはすなわち価値観の転換です。 それを成すには、患者さま自身に気付きが得られるまで私たち療法士は積極的に待つことが必要です。米国ニューヨーク大学 Rusk 研究所がまとめた神経心理ピラミッドでいえば、自己の気付き(self awareness)と言えば…

最大抵抗への固執

患者さまや利用者さまへリハビリテーションを行っている際、「そんなに力入れなくてもいいのになぁ」と思ったことはないでしょうか。 患者さまや利用者さまの多くは、ベッド上で寝返ったり起き上がる際にはベッド柵を思い切り握りこんでいたり反り返るように…

回復期リハビリテーション病棟

私の経歴として現在に至るまで、回復期リハビリテーション病棟で勤務する期間が長くありました。回復期リハビリテーション病棟(以下、回リハ病棟)では、患者さまとご家族さまを中心に据えて、生活機能の向上に向けた多職種でのチームアプローチを主に行っ…